本当は浮かぶより沈んでいたい
うつ病になってからは、あんまり深く考えないようにすぐに気持ちを切り換えるようにしている。一瞬深く落ちるのだが、意識して考えないようにする。他のことを考えるのではなく、『何も考えない』のだ。
その結果かどうかはわからないが、浅い人間になってしまったのではないかと感じてしまう。深く考えないから。
映画を観ても美術館に行っても、誰も救われないような残酷さでも少し心が痛むくらいで、回復するのも早い。
以前なら2、3日は考えてたのに、今では30分だ。随分と簡単な人間になってしまったものだ。
先日、知り合いと映画の話をしたのだが、やっぱりその人も同じだと言うのだ。歳のせいだろうか。耐性がつくのだろうか。
なんというか。
いつまでもフレッシュでいたいのではないが(少しはフレッシュでいたいのが本心だが)、深い所まで落ちてしばらく這い上がって来れないくらいの『美』がほしい。
落ち込むことと深く考えることは違うのだが、ワタシにとっては同じ道を一緒に歩く他人のような感覚なので
安堵感、気まずさ、馴染みの、仲間、でも他人、のような切り離せないのが何とも。
なんらもなー
写真は、先日行ったフェルメールのリ・クリエイト。本物ではない。